複数の海蝕洞に心踊る七ツ釜@佐賀県唐津市
長崎に七ツ釜鍾乳洞という鍾乳洞があるのですが。
そこを調べている時に出てきて、いつか行きたいなぁと気になっていたのが、佐賀の『七ツ釜』。
こちらは鍾乳洞ではなく海蝕洞です。
国の天然記念物に指定されていたり、日本三大玄武洞のひとつになっていたりします。
「いつか行ってみたい」というときの「いつか」は、実行にうつさない限りはやってこない。
というのが私の旅の持論でして。
今回は、ここの「いつか」を叶えてきました。
この海蝕洞の数々!
これを見るとわくわくするというもの。
中へ入るには、イカを模した観光船に乗る必要があります。
天気が微妙だったのと、波の具合が行ってみないとわからないという不安があったのですが、無事に乗れてよかったです。
いざ....!
入口の近く。
やっぱり玄武岩の形状って面白い。
麺類を茹でようと鍋に麺を入れるとき、玄武岩が思い浮かばれるようになった私です。笑。
そして中へ。
船では入口から数mほど進んでストップ、なのですが、まだまだ奥があるのが見えているのに行けないのはもどかしいものです。
手を伸ばすと玄武岩に届きましたが、案の定というか、ごつごつしてました。
これだけの硬さの岩を、波は削っていくんだなぁと思うと、自然の力を改めて感じます。
出るとき。
見上げるとまるで切断したような断面。
綺麗な五角形とか六角形を見つけてうきうきしたりしておりました。
船で入る海蝕洞はひとつなのですが、他にいくつもあるので、いくつも行きたくなってしまいます。
向こう側が見えていると、通り抜けたいなーと思ったりも。
楽しかったことは間違いないのに、小さめの船で色々見れたらいいのに、なんて欲張りなことを思ってしまった自分に少しびっくりでした。笑。
★ざっくりアクセス★
歩いてすぐのところにある遊覧船乗り場から船へ。
『メイドインアビス』の探窟家になってみたい
今年の夏クールのアニメに、『メイドインアビス』というものがありました。
私この原作を知らなかったのですが、アニメにハマりまして。
夏クールが終わってから見始めたというのも相まって、録りためていた1クール分を一気見しました。
絵が私好み、というのもあったのですが、何より「アビス」って設定がですね、巨大な縦穴のことで。
洞穴やん!!って、見事に私の心に刺さりました。笑。
真っ先に思ったのが、↓このサイトのトップに使われてる写真みたいだなーということ。
アビスの深いところの詳細がわかっていないこととか。
アビスに潜る探検家(=探窟家)たちが「潜らずにはいられない」って感じで、危険と隣り合わせなのを覚悟の上で潜っていく姿とか。
洞穴と同じだなーって。
現実にも、詳細がよくわかっていないどころか全貌が明らかになっていないような洞穴がたくさんあったり、危険も覚悟の上で探検を続ける人がいたり、変わらないなーって。
未知へのロマンというか、好奇心というか、やっぱりあるよなーって。
このアニメを見ている間は、洞穴行きたくてたまらなくなってました。笑。
というか、現実の洞穴も楽しいですけど、アニメのアビスもすごく楽しそうで、アビス潜ってみたくなりました!
アニメに関しては、続編制作が決まっているとのことで、とっても待ち遠しいです!
待ってる間に漫画そろえて読みたい気もしてます!
そしてきっと、漫画読んだり続編見たりしたら、また洞穴に行きたくなるだろうから、今のうちから節約して備えようと思います!笑
日本最大の玄武岩洞である芥屋の大門@福岡県糸島市
芥屋の大門(けやのおおと)
国の天然記念物に指定されている、日本三大玄武洞のひとつ。
高さは64m、奥行きが90m、間口が10mもあるとのこと。
そんな洞穴に、遊覧船で入ることができると聞いて行ってきました。
横から見ると、大門感はあまりありません。笑。
洞穴が海に面しているので、陸からは見えないっていうのがまた好奇心を駆り立てます。
玄武岩ってこれまであまり意識したことがなかったのですが、面白い形状ですね。
友人が「パスタの断面」って言ってたのが印象的です。
私はイージーバター(バター削り器)を思い浮かべてました。笑。
この日は晴天で、中にも入れるかなーと期待してはいたのですが、今回は波が高いとのことで洞内に入ることはできませんでした。残念......;;
高波により遊覧船がアトラクションのような揺れで、それはそれで楽しんだので、まあよしとします。
入口。
もういらっしゃいと招かれてるようにしか感じない。
それにしても、釣り人さんはどうやってこんなところまで来たのだろう....。
最接近....!
水の色が違いますね。
海中の岩が青色の見え方に影響してるんでしょうね。
大門から乗り場に戻る途中、玄武岩とはまた異なる岩がごろごろしてる様子も見ることができました。
大きな岩の、落ちそうで落ちない感じが、受験生にも優しそうだなぁなんてことを思いながら眺めていました。
綺麗な海と洞穴だけでなく、岩も好き。
そんな私には大満足な遊覧でございました。
★ざっくりアクセス★
JR筑前前原駅から芥屋行きのバスで終点芥屋まで。
そこから徒歩10分くらいで遊覧船乗り場。
私が行ったときは、駅からバスが1時間以上なくて、タクシーで向かいました。
タクシーの運転手さんがサンタクロースさんだったのもまた素敵な思い出です。
純白の鐘乳石が広がる氷渡洞@岩手県岩泉町
氷渡洞。
かつて、氷渡探検洞(すがわたりたんけんどう)として観光が可能だった洞穴。
2010年に閉洞したので、入洞できるとは思っていませんでした。
ですが人生とは何が起こるかわからないもので、2年ほど前に入洞してきました。
正面入口はしっかり閉鎖されていたのですが、別に入口がありまして(正確には作られて)
そこが私有地なので、持ち主の方の許可があれば入れると地底ガイドさんが教えてくれました。
入口は軽く山を登ったところにあります。
途中、大きな穴がありました。
この下に広がるのが氷渡洞。
しっかり洞内からも外を見ることができました。
ですがここは入口ではありません。
降りる自信がなかったので、正直ほっとしました。笑。
入口。
これ、結構下りに斜度があって、滑り台を滑るようにして梯子に辿り着きました。
梯子の下も結構ハードで、仰向けの状態で数メートル進みまして。
そんな状態で眼前には大量のコウモリが体を丸めてとまっていて。
これまでの人生であんなに近くに大量のコウモリを見たのは初めてで、心臓がものすごくばくばくしたのを覚えています。笑。
仰向けでしばらく進んだとは思えないほどの空間。
こんな空間や鐘乳石が、今もほんのわずかずつ形を変えていっているんだから、自然の力は偉大だなぁと改めて思うというものです。
スケール感!!
せまいところもわくわくしますが、広い空間もわくわくします。
これをさらに進んでいくと、より白い鐘乳石が待っています。
鐘乳石の白さに、なんともいえぬ美しさを感じる私ですが、そんな私の楽しみな瞬間のひとつです。
横!美しい!
上!美しい!!
下!美しい!!!
全方位に広がる美しい白....。
うっとりしてしまいます。
面白い鐘乳石もありました。
細かい鐘乳石の結晶が集まった、ちょっときのこみたいな鐘乳石。かわいい。
根元がぷっくらふくらんでいるところから細く伸びているストロー石。かわいい。
縦穴の鍾乳洞で、ロープ使ってのぼったりくだったり、すぐ下には増水して轟音を響かせる水流があったり、なかなかスリリングなケイビングでしたが、この白い世界に大満足でした!
★ざっくりアクセス★
盛岡駅から龍泉洞前までバスで向かい、そこでバスを乗り継ぎます。
小川タクシーが運行する、安家洞線のバスで安家まで。
入洞のためにお願いしていた地底ガイドさんと合流しまして、地底ガイドさんが車で連れて行ってくださいました。
ちなみに、安家洞線のバスは土日祝日は運休です。
あとは利用する方がほとんど地元の方なんでしょうね。
龍泉洞前で待っていたそのバス(大型タクシーのようなワゴン車)は、龍泉洞前で停まってくれなくて。
走ってバスを追いかけたのもいい思い出です。笑。
月の地下に広がる空間に思いを馳せて
先月、JAXAから月に関するニュースが発表されました。
ざっくり言うと、「月の火山地域の地下に複数の空洞の存在が確認され、そのうちのひとつは数十キロほどの長さにもなる巨大なものである」とのこと。
このニュースを見たときに真っ先に思ったのが、「月にもそういう空洞があるんだなぁ」ということ。
月の起源についての研究が進むかも、とか、月面基地建設に活かせるかも、とか、興味深いなーってもちろん思いました。
が、それよりも先に、「地下の空洞って、つまり洞穴みたいなものだよね? 月にも洞穴みたいな空間があるってことだよね? どんな空間が広がってるのかな?」という方向にわくわくしていました。笑。
地球の洞穴は、何千年何万年かけて形成された空間ですが、それはきっと月も同じ。
あ、でも水によって岩が削れて......とかはあまりないのかな?
月の地質のことはよくわからないけれど、どういった造形になってるのかな?
そんな風に、洞穴ベースで疑問とわくわくが広がりました。
まだまだ個人の宇宙旅行は手が届くところにはありませんが、いつか海外に行くのと同じ感覚で宇宙に行ける日がきたら、その月の地下空間にも行ってみたいものです。
願わくば、私が生きている間に。
なんて壮大な願い事。笑。
日が差し込む天窓洞@静岡県賀茂郡西伊豆町
JR構内に貼ってある旅行を促すポスターを見ては、いつも「行きたい!」っていう思いに耐えたり、次の旅行先候補にしたりしてます。
天窓洞も、確かポスターで知りました。
旅行系のマーケティング戦略にはつくづく弱いなぁと思う私です。笑。
天窓洞は国の特別天然記念物にしていされている海蝕洞です。
【洞くつめぐり】コースの遊覧船に乗って、洞穴内部へ入っていきます。
眼前に広がる岩を眺めたり、船内で流れる解説アナウンスを聞いたりしているうちにお目当てポイントに辿り着きます。
......手ぶれがひどい。笑。
この様子も十分に綺麗で満足だったのですが、ここ、時間帯によってはちょうど太陽が天井部分の穴から差し込み、とても幻想的な様子が見られるそうです。
そんな様子も見てみたいなぁとも思いましたが、天候がよかっただけでも嬉しいものでした。
鍾乳洞に至っては、外の天候は内部にほとんど影響がないのですが、海蝕洞は個人的には晴天の時に見たいなぁと思います。
雨に濡れる海蝕洞、というのも風情があるんですけどね!
天窓洞を目当てに西伊豆を訪れたのですが、夕日が綺麗だったり、宿の料理が美味しかったり、宿のおみやげでいただいたマーマレードが美味しかったり、満喫しました!
★ざっくりアクセス
伊豆急下田駅からバスが出てます。
私は静岡県の友人に連絡して、車で乗せてってもらいました。
ありがたいのと同時に、友人との旅行もいいもんだよなぁと思ったり。
一人旅とはまた別の楽しさを感じられました。
地質学的に新しい七ツ釜鍾乳洞@長崎県西海市
七ツ釜鍾乳洞。
『日本鍾乳洞九選』にも選ばれている長崎県の鍾乳洞です。
複数の鍾乳洞の総称のことをいうそうですが、その中の『清水洞』が一般に公開されています。
さらに!
事前に申し込むことで参加することができる【探検ツアー】がありまして。
それに参加すると、「入洞禁止」のところから先へ【千枚積】というところまで行くことができます。
これはもう、行くしかない、探検ツアー!って感じで申し込んでました。笑。
どれくらい探検感があるかというと、↓こんな感じ↓です。
【尻行残頭関】という地点で、通るのに足を先に通さないと難しい場所です。
地点名の的確さ....!
ここの鍾乳洞は、地質学的には比較的新しいらしいです。
約3000万年前に侵食されて形成されたのだとか。
確かに他の鍾乳洞だと億年単位の年月が経ってるところが多いので、それに比べると新しいです。
そのためか、洞内の鐘乳石は巨大なものはあまりない印象でした。
鐘乳石って、本当に長い長い年月をかけて大きくなるんだなぁと改めて思いました。
ストロー石。
つらら石の赤ちゃんみたいな鐘乳石です。
これは個人的に、リムストーンの赤ちゃんみたいだなぁと思ったものです。
これから長い長い年月をかけて形を変えていくであろう鐘乳石に思いを馳せるというのもまた楽しかったです。
中には比較的大きな鐘乳石もありました。
これに関しては、石筍が成長したのか、岩のまわりに鐘乳石成分がコーティングされているのか、判断に難しいところではありますが。笑。
洞内では、観光客には案内されない場所で学術的な研究もされているそうで、こうした鐘乳石をカットしているところもあるようです。
鐘乳石の断面って、木の年輪のようになっているものが多くて、きっとそういうところから年月の推定とかおこなわれているんだろうなぁ、と思いました。
↑こちらが、探検ツアー最奥部の【千枚積】です。
平たい岩が何枚も幾重に積み重なっているように見えるところで、写真は暗くなってしまってわかりにくいですが、結構な高さを岩が積み重なっているようになっていて、とても興味深いポイントでした。
色々な洞穴を見てまわっていますが、やはりそれぞれに特徴があったりして興味深さは尽きないし、洞内を見ているとあっという間に時間が経っているし、やっぱり洞穴っていいなぁと思いました!
あとは探検ツアー。
楽しいのはもちろんなのですが、ガイドさんの話を聞けるのがまた面白かったりします。
今回は、私が洞穴好きで鐘乳石の種類を知っていたり、いくつかの鍾乳洞にも行っているという話をしていたら、結構マニアックなお話が聞けました。笑。
七ツ釜鍾乳洞にたどり着くまでに、バスの乗り継ぎに失敗したりゲリラ豪雨に降られたりと悲しい思いもしましたが、鍾乳洞の満足感は高かったです!
★ざっくりアクセス★
『七ツ釜鍾乳洞入口』というバス停から徒歩10分ほど。
私の場合、
長崎空港→住吉→板の浦→七ツ釜鍾乳洞入口 ってバスを乗り継ぎながら行こうとしました。
ただ、住吉で降りたらゲリラ豪雨に遭い、乗り継ぐバスもわからなくなり、そうこうしているうちにバスの時刻が過ぎ....みたいなことになり。
結果その通りを行きつ戻りつして、桜の里ターミナルを経由し板の浦までバスで行き、ツアーの時間に間に合わないからと、板の浦からはタクシーを使いました。
長崎の路線バス難しすぎる....!
(帰りは無事、バスを乗り継ぐことができました)
空港から佐世保方面に出て、船で西海市にわたるという選択肢もあると、鍾乳洞の受付の方が仰っていました。
車ではなく、公共交通機関を乗り継ぎに乗り継いで来るという人は、どうやら多くはないようです。笑。