坂本龍馬に出合える龍河洞@高知県香美市
龍河洞は、山口県の秋芳洞・岩手県の龍泉洞と並ぶ、日本三大鍾乳洞のひとつです。
龍河洞は私的に、2つの印象ポイントがありました。
ひとつめは弥生土器。
洞内には弥生土器と鐘乳石が一体化したもの(「神の壺」と命名されています)が見られ、洞穴の辿ってきた年月に思いを馳せると同時に、2000年前の人類の暮らしに思いを馳せたりもしました。
ふたつめは坂本龍馬像。
龍河洞には【冒険コース】がありまして、事前に予約の必要があるのですが、つなぎやヘルメットなどを借りて、暗くせまいところをくぐって進むなどのアドベンチャー感を味わえます。
確か1時間半くらい。
ナビゲーターさんと一緒なので、洞内の解説なんかも聞けたりします。
私はそれに申し込んで回っていました。
そこで出合えたのが「坂本龍馬像」!!
色々と名付けられて看板のある鐘乳石と違い、龍馬は看板がなくてですね。
しかもちょっと視線の高いところにあったりしてですね。
通常コースでも見られる箇所とはいえ、ナビゲーターさんに教えてもらえなければ気づけなかったと思います。
高知の鍾乳洞で龍馬の鐘乳石。
とっても感慨深く、そして嬉しかったです。
写真撮るのは忘れたんですが。笑。
それ以外だと色。
ここはまわれる箇所に白い鐘乳石はあまりなかったのですが、全体的に赤茶っぽい色合いも特徴的だなぁと感じました。
★ざっくりアクセス
【龍河洞】というバス停があってそこからすぐです。
私が行ったときは、冒険コースの開始時間との兼ね合いで、龍河洞まで行くバスがなくて。
JR土佐山田駅から【神母の木】というバス停でおりまして。
そこから大雨の中1時間、道に迷いながら歩いたのも、今となってはいい思い出。笑。
タクシー使えばよかったのにケチった結果です。
同じタクシーなら、高知空港から直接行ってもよかったなぁなんて思ってます。
高知駅からより空港からの方が龍河洞に近いので!
情熱大陸(洞窟探検家:吉田勝次)を見て思ったこと
結構前になるのですが、『情熱大陸』で洞窟探検家の吉田勝次さんが取り上げられました(2017/6/11放送)
録画していたのですが、楽しみは後にとっておこう精神が働いて(他に録画していた大量のアニメを優先的に見すぎて)、さきほどようやく見た次第です。
私が洞窟探検家の吉田さんを知ったきっかけは、『ほぼ日刊トイ新聞』の記事でした。
すごく面白いです。
自身で切り拓いていく探検にあるリアルな危険な話とか、私はいつもケイビングするときはガイドさんに案内してもらうのですが、その中ではあまり感じないようなことを、興味深く引き込まれるように、そしてちょっと恐怖感が喚起されるように書いてあります。
そんな吉田さんが取り上げられた情熱大陸を見終えた今の思いとしては、「あー、洞窟行きたい」です。
こうなるの分かっていたからこそ、見るの後回しにしていた感が正直ありますが、見事にそうなってます。笑。
ただ同時に、私は未踏の、自身で切り拓く探検をゼロからやりたい訳ではないのかな、とも思いました。
それも楽しそうだなーとも思いますが、おそらく私は、危険度と楽しさのバランスを考えたときに、ガイドさんがいるケイビングが一番楽しめるのかな、と。
単なる観光洞では物足りなく感じることも多いので、探検要素はほしい。
でも本当に未知のところへ行くのは怖い。
『人類未知への好奇心』より、『自分が知らない未知への好奇心』の方が大きいのかな。
そうしたらガイドさんがいるケイビングが今のところ一番楽しめるな。
そんな風に思いました。
縦穴の洞穴にケイビングに行って、ロープを使って下りたときに、自分でもびっくりするくらい恐怖心が湧いて、心臓がばくばくして足がなかなか動かなくなったことがあるのですが、その印象が強いのかもしれないです。
これからも色々な洞穴に行く中で、自分で切り拓いてみたくなるのかもしれませんが。笑。
まだまだ訪れたことのない洞穴がたくさんあるので、しばらくはこのスタンスで洞穴を楽しむことができそうです。
縦穴を味わう不二洞@群馬県多野郡上野村
先日、不二洞に行ってきました。
群馬県の天然記念物に指定されている洞穴です。
観光洞では珍しく、縦穴の洞穴なんです!テンションも上がります!
入口です。
今回は友人と行ったのですが、「ちょっと怖いね....」という友人をスルーして扉を開けた私です。笑。
扉を開けると長い直線。上り坂。
途中にいくつもベンチが置いてあるのですが、結構な勾配でした。
ベンチの左右の脚の長さがこれだけ違うってことは、そういう勾配な訳です。
ちなみに、先の扉を開けると洞穴内に入りますが、次に待っているのは螺旋階段です。
上ります。
下にある入口から上ってくという縦穴スタイルのようです。
ここさえ頑張れば、出口まではあまりアップダウンはありません。
つらら石。
結構折れちゃっているものも多かった印象ですが、立派なものも多く残っていました。
照明もいくつかのバリエーションがありました。
常時ごてごてのライティングという訳ではなく、綺麗でしたー!
下はリムストーンっぽいなーと思ったので撮りました(私リムストーンが好き)
上側は、あまり綺麗ではないのですが、洞穴珊瑚っぽいですね。
壁一面にブロッコリーというかカリフラワーというか、ぼこぼこした洞穴珊瑚が多かったです。
洞穴珊瑚と同じく多いなーと思ったのがフローストーン。
縦に長く流れてるような鐘乳石です。
それが結構深くてベーコンやカーテンのような鐘乳石もありました。
ちょっと伝わりにくいかもしれませんが、鐘乳石のきらきらしてるのも好きなんです。
薄暗い洞穴内で白い鐘乳石がきらきらしてるのって、本当に綺麗だなーって思っていて、つい見とれてしまう私なのです。
出口です。
出口の直前まで鐘乳石があって、最後まで楽しかったです!
あ、洞穴内と外の気温差が大きいと眼鏡がくもったりカメラのレンズがくもったりするのですが、今回は眼鏡もカメラもくもらなかったです。秋に洞穴を訪れる思わぬ利点ですね。笑。
観光コース。
【空穴】がよかったです!
大きな空間なのですが、見上げると外が見えるんです。
外から入ったと思われる葉などが落ちていました。
関東最大級の鍾乳洞と謳っているだけあって見応えも十分で、鐘乳石の種類も豊富で楽しかったです!
(鐘乳石の種類とかマニアックなことをいろいろ書いててすみません、という感じなのですが、それだけ飽きずに楽しめる要素がありますとお伝えしたかったのです)
★ざっくりアクセス
今回は友人にお願いして車で連れてってもらいました。
車でなくてもアクセスはあり、JR高崎線の新町駅からバスに乗り「乙母」で下車。
そこから歩いて40分ほどのようです。
厳粛な瑜伽洞(田谷の洞窟)@神奈川県横浜市
横浜と聞いたときに思い浮かべるものは何でしょうか。
みなとみらいとか馬車道とか中華街とか色々あるかもしれません。
そんな横浜市にある人工洞をご紹介します。
瑜伽洞(ゆがどう)です。
一般的には「田谷の洞窟」という名で聞くことが多いかもしれません。
定泉寺というお寺の境内に存在します。
公開はされていますが、観光洞ではありません。
現在も修行に使われているとのことで、洞内は撮影禁止ですし、観光気分で訪れる人への注意書きがあったりします。
お寺ですから、あくまで信仰の場なのだと思います。
こちらが入口です。
洞内に明かりはありますが、十分な明るさではありません。
ろうそくを1本持ち、その明るさを頼りに進んでいきます。
洞内は壁や天井に多くの仏像彫刻が施されていて、一言でいうと圧倒されます。
信仰の場とか、修行の場とか、そういったことが身に染み入って厳粛な気持ちになりました。
人工洞って、私の中では割とシンプルな構造なのかなという印象を持っていたのですが、ここは結構入り組んでいた印象があります。
こんな場所を人工的につくりあげるなんて、携わった方たちはどんな思いを抱いていたのだろう....と思わずにはいられませんでした。
あとこれは余談ですが、洞内にある明かりって本当に心許ないんです。
ろうそくの明かりが厳粛な感じを一層強めているようにも思いました。
が、中の彫刻などをじっくり見ていくと、ろうが徐々に少なくなっていくんです。
当たり前ですけど。
歩いているとその空気の抵抗でろうそくについている火が揺れるんです。
当たり前ですけど。
要するに、歩くたびにろうそくの火が消えそうになって、時間がたつほど火が消えるんじゃないかって不安が募って、厳粛な気持ちには合わないようなどきどきが襲ってきて、心がすごくざわざわしました。
自然の洞穴にあるような鐘乳石や造形美を楽しむ場所ではありませんが、あの一面の彫刻は一見の価値はあると思います。
私は家族と訪れたのですが、洞窟にもお寺にも特別興味を持っていない父親と弟が「結構面白かった」と言ってくれたのがわりと嬉しかったです。
★ざっくりアクセス
車で来る方への駐車場もあります。
水琴窟の音が響く日原鍾乳洞@東京都奥多摩町
東京都内にも鍾乳洞があります。
日本鍾乳洞九選のひとつで、関東では最大規模の鍾乳洞です。
私は3年ほど前になりますが、深夜メンテ明けのずたずたな心身を回復させるため、退社後にそのまま向かいました。笑。
手前が入場券売り場で、右手奥が入り口です。
中に入るとこんな。
白い鐘乳石がたくさん!というよりは、ごつごつした岩とか岩みたいな鐘乳石が多いなぁという印象でした。
当時は大きい鐘乳石にはまっていて、地面からのびる石筍とか、上からのびているつらら石とか、それらがくっついてる石柱とかが一面にある様子が好きだったので、正直物足りなく感じたくらいです。笑。
このあたりは壁が特にごつごつしていたので、うっとりしていました。
....ごつごつした壁にうっとりするなんて、私はだいぶ常人の道からははずれてしまったのかもしれない、なんて思ったりもしました。
私がこの日原鍾乳洞で、一番好きなのは【水琴窟】
水が張られているところに滴る水の音が響くのですが、思っていた音とはだいぶ異なる音が聞こえました。
鍾乳洞ってどうしても鐘乳石を【目で楽しむ】というイメージが強かったのですが、ここは【耳で楽しむ】要素も魅力的だったのです。
水量が多い洞穴内だと、水の流れる音や滴る音(滝みたいになってるとこもあります)はもちろんあるんですけど、水琴窟の水の音は、そういうのとはタイプが全然違くて、なかなか独特な音で面白かったです。
その場でしばらくその音をひたすら聞いていました。
【ざっくりアクセス】
平日はそのバスが鍾乳洞前まで行きますが、土日はひとつ手前の東日原までしか行きません。
東日原から鍾乳洞まではだいたい歩いて30分くらいです。
バスは1日に3-5本ほどしかないので、時間にはお気をつけください!
『世界でいちばん美しい洞窟、魅惑の石窟』という本を眺めて思ったこと
きっかけは、非日常感とアドベンチャー感にわくわくしたことでした。
なんとなく「わりと好きだなぁ」なんて思っていた洞穴に、洞穴だけを目的で出かけるようになったり、ケイビングを始めて何時間も洞穴にこもったり....。
気付いたら、実際に洞穴を訪れる以外にも、洞穴の写真を眺めてにやにやするようになっていました。笑。
まさかここまで心奪われるとは、と自分でもびっくりしたものです。
眺めてにやにやした本のうちの1冊がこちら。
本の良いところは、世界中の洞穴を堪能できることだと思います。
「あの国のこの洞穴に行きたい!」って思っても、簡単に行けないところも多いですし、中には通常の観光では入れないところもあります。
探検家や写真家の方々が訪れた世界中の洞穴が1冊にまとまっているというのは、非常にありがたいなとも思うのです。
(「私も行ってみたい!」というのが最初に抱いた感想ではあったのですが。笑)
この本で紹介されていた洞穴は、タイトル負けせずにどれも美しかったです。
洞穴のイメージが変わるような洞穴もあったりして、ますます洞穴に魅せられる私でした。
写真集として綺麗だなぁと満足げに眺めた後、
「アクセスが書いてないから、行き方はちゃんと調べなきゃ」と思ったあたり、私の洞穴に対する意欲は、まだまだ衰えそうにないなー、と思ったのでした。
圧巻の百枚皿に出あえる秋芳洞@山口県美祢市
秋芳洞。
日本三大鍾乳洞のひとつで、日本鍾乳洞九選のひとつでもあります。
観光洞が1kmほどある、日本ではなかなか大きな鍾乳洞の部類だと思います。
私がここを訪れたのは中学生のときのことでした。
自分のカメラをもっていなかった時期だったので写真は残っていないのですが、洞穴の不思議な魅力を強く感じたこともあり、印象には濃く残っています。
中でも「百枚皿」
公式のHPにも載っていますが、この百枚皿を見たときの感覚は13年くらい経った今でも結構残っていて。
棚田みたいだな、綺麗だな、とももちろん思ったのですが、広い空間に整然とした様子でそこにあって、自然にできたものにはとても思えなくて、すごく圧倒されたのを覚えています。
お皿状の鐘乳石は「リムストーン」というのですが、これだけの規模のリムストーンはなかなかお目にかかれないんじゃないかなぁと思います。
結構いろいろな洞穴に行きましたが、百枚皿規模のリムストーンには、私はまだ出あえていません。
(沖永良部島のリムストーンもすごそうなので、いつか行ってみたいなと思います)
秋芳洞は他にも、くらげの滝登りとか黄金柱とか、印象的な鐘乳石が多い感じがします。
でもやっぱり、あの大きな空間に悠然と存在する百枚皿は、自然の力というか偉大さを無言で訴えかけてくる迫力がありました。
秋芳洞は洞穴の中でもすごくオススメです。
バスも通っているし、外の秋吉台も雄大ですし、是非機会があったら訪れてみてください!